御社はどのフェーズ?Web&デジタルマーケティングの活用フェーズとは

コンテンツ担当アイリーラボ編集部

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目次

    「ホームページからお問い合わせ、見積り依頼が欲しい」
    「MAツール、SFAを導入してオンライン営業力を強化したい」
    本記事をお読みいただいているあなたは、ホームページの活用やデジタルツールを活用して自社の営業力強化に取り組もうとしているかもしれませんね。

    しかし、
    「何から手を付けていいのか分からない」
    「本当に取り組むべき課題は何なのか?」
    など、成果を出すために向き合うべき問題が見えず不安を抱えているかと思います。

    アイリーラボはこれまで、10年以上Webマーケティングを使って製造業を中心とした営業強化や新規顧客開拓をコンサルティングしてきました。
    その経験から、企業のWeb&デジタルマーケティングの活用には5つのフェーズ(段階)があるという結論にたどり着きました。

    本記事では、この5つのフェーズを理解することで、自社に足りないこと、目指す方向性を明確にし、成果を出すために必要な考え方、目標設定、実行のための施策例をお伝えします。

    企業のデジタルマーケティング活用フェーズは5段階

    デジタルマーケティング活用フェーズ
    デジタルマーケティング活用フェーズ

    デジタルマーケティングの導入フェーズは、

    1. リード獲得0のフェーズ
    2. リード獲得0→1のフェーズ
    3. リード獲得1→nのフェーズ
    4. リード活用フェーズ
    5. デジタルマーケティング活用&営業DXフェーズ

    の5段階に分けられます。

    ①リード獲得0のフェーズ

    自社のホームページが会社案内としての役割しかない状況です。名刺やパンフレットと同じ位置づけとしてホームページを持っているだけで、仕事や引き合いを獲得するつもりはない段階となります。

    最近はだいぶ減りましたが、「ホームページなんかで仕事が取れるわけない」「ウチみたいな中小製造業は特殊な業界だからネットで仕事は来ない」という考えをお持ちの方も多く、ホームページを営業ツールとして捉えられていない状態です。

    改善ポイント

    この状況では、とにかくマインドを変えるしかありません。
    今時、どんなに特殊な業界でも、中小企業であっても情報収集はネットが中心です。展示会などのオフラインでの情報収集もありますが、あっても年に数回、しかも数日間程度しかありません。
    顧客の購買プロセスや製品の製造プロセスなど、顧客がどうやって情報収集を行い業者選定を行っているか、という視点で考えればインターネットの活用は当然の営業活動となります。
    ですから、まずは考え方を改めて、ネット活用に取り組むというマインドに切り替えましょう。

    ②リード獲得0→1のフェーズ

    自社のホームページを持っているが、お問い合わせがほぼない。年に1件くらいあるかないかというような状況。
    リード獲得状況が0なので、0を1にする施策が必要となります。

    課題と改善のポイント

    リード獲得数が0という状況では、まずお問い合わせや資料ダウンロードなどのリード獲得を成功させるために次の方程式を理解することから始めてください。

    「リード獲得数(お問い合わせ数)=アクセス数×コンバージョン率」
    ※コンバージョン率とは※コンバージョン率とは、お問い合わせや資料ダウンロードなどの反応率のこと

    【課題】

    上記の式からこのフェーズでの課題は、

    • アクセス数が少ない
    • コンバージョン率が低い(または0%)

    という、アクセス数とコンバージョン率の両方が課題となります。

    【改善ポイント】

    ポイントは、まずコンバージョン率を上げてからアクセス数を上げることです。
    受け皿=コンバージョン率がないところでアクセス数を上げても意味がありません。
    両方同時でも良いですが、コンバージョン率の改善なくしてアクセス数を上げる意味はありません。

    (1)コンバージョン率を上げる方法

    • 顧客からの反応を得られるように、製品やサービスを顧客目線で必要な情報を提供するようにホームページの内容を変更する
    • 顧客との接触ポイントを増やす。お問い合わせしかなければ、「資料ダウンロード」「デモ製品トライアル」など、接触するハードルを低くする
      (参考:株式会社才流「階段設計」)https://sairu.co.jp/method/5586/)
    • 顧客、競合、自社を理解し(3C分析)、売れる(=顧客に選ばれる)ためのホームページを作る

    (2)アクセス数を増やす方法

    • ターゲットが使うキーワードでSEO対策を実施し、内部SEOをはじめキーワードに応じた集客用コンテンツの作成などを行う
    • 即効性が必要であれば、検索エンジン広告などの活用も検討する

    ③リード獲得1→nのフェーズ

    リード獲得0の状況からリードが獲得できるようになったあとは、獲得できるリード数を1→2→3→4…と増やすフェーズになります。

    【課題】

    このフェーズでは、ホームページを作りっぱなしにして放置することなく、継続的にPDCAを行いホームページの改善をしながら成果を伸ばすことができるか?という点が重要です。

    【改善ポイント】

    基本はフェーズ1と同様。「アクセス数を増やすこと」と「コンバージョン率」を上げることに取り組みます。
    フェーズ1との違いは、アクセス解析を取り入れて数字を見ながら改善を行うという点です。

    (1)アクセス解析を取り入れて課題を明らかにする

    •  アクセス数やコンバージョンの状況を正確に把握するためにGoogleAnalytics(GA4)を用いてアクセス解析を行いましょう

    ※参考記事:【BtoBアクセス解析】ホームページ制作会社が見ているアクセス解析の指標と改善ポイント

    (2)コンバージョン率を上げる

    • コンバージョンのハードルを下げるために接点を増やす(新たなダウンロード資料の作成、設置など)
    • 製品サービスページの構成をブラッシュアップする
    • 製品事例、導入事例など製品紹介ページとは別の切り口で製品・サービスを紹介する

    (3)アクセス数を増やす

    • SEO対策を行う。製品事例、導入事例など集客キーワードの切り口を変え、アクセスの受け皿となるページのバリエーションを増やす
    • ある程度コンバージョン数が見込める状態になれば広告出稿も検討する。広告は、検索エンジン広告や業界紙の広告など媒体は様々

    ④リード活用フェーズ

    ホームページやオフラインの営業活動などで集めたリード情報を活用するフェーズです。

    保有しているリードに対して「こちらからアプローチすることができるか?」「そのための体制は整っているか?」など、フェーズ1~3までは、見込み客を惹きつけるフェーズでしたが、ここからはこちらからプッシュでアプローチも行っていくフェーズとなります。

    【課題】

    展示会で獲得した名刺情報や既存顧客を含む営業活動で得た名刺情報など、企業では多くのリード情報を保有していると思います。

    リード情報は、土地、建物、現預金などと同じ「会社の資産」です。
    それらのリード情報を組織としてうまく管理、活用、投資ができていない状況そのものが機会損失となってしまいます。

    例えば、

    • 獲得したリード情報が個人管理になっており、組織として管理できていない。
    • 保有しているリードに対して、どのように接触したら良いのか分からない。
    • メルマガを実施するにしても継続的に配信コンテンツが作れない。
    【ポイント】

    事業を成長させるためには、リード情報を管理し、投資していく活動が重要になります。
    リード活用のポイントは、こちらから見込み客へ上手にアプローチ(接触)することです。

    「デジタル営業力=リード数×コンテンツ×接触頻度」

    で決まります。

    接触頻度を高めることで、顧客の第一想起を取ることや自社や自社製品の名前を覚えてもらうという効果があります。
    また、人は知らない人よりも知っている人から購入する傾向があるため、自社の認知度を上げるために、顧客と継続的な接点を持つことが重要になります。

    【主な施策】
    • コンテンツマーケティングの実施
    • リード管理のために組織としての名刺管理ルールを作成。MAツールやSFAツールなどのリード管理ツールを導入する
    • 定期的に営業コンテンツを作成し、メール配信などで継続的に見込み客にアプローチする
    • コンテンツ作成のアウトソース。また、アウトソースする予算を確保する

    ⑤デジタルマーケティング活用&営業DXフェーズ

    Webマーケティングを活用したリード獲得ができて、保有リードに対してこちらからアプローチする手段を構築できている状況となります。

    加えて、自社保有リードを商談化して受注するまでのプロセスを、デジタルの力を利用して半自動化、または省力化するフェーズです。デジタル活用の本質はコストダウン。通常では人の手が回らないような仕事をデジタルツールなどで自動化または省力化することが営業DXの本質と言えます。

    【課題】
    • 自動化するような営業プロセスが確立できていない。プロセスを設計できない。(組織体制、プロセスの確立があるから自動化ができる)
    • インサイドセールスとフィールドセールスの分業体制が構築されていない
    • デジタルツールの導入&定着ができていない

    デジタルツールの定着・活用においては、ツールの使い方ではなく、営業プロセスや体制構築に課題があるケースがほとんどです。
    ツールベンダーはツール導入を支援してくれますが、体制の整備や営業プロセスの最適化の支援まではしてくれません。

    【改善ポイント】
    • デジタルツールは自社の営業プロセスや目的に合ったものをしっかりと選定する。ツールの機能のうち現場で使用されるものはほんの数パーセントだけ
    • SFAツールを活用した商談管理を実施し、トップセールスのノウハウや成功事例(勝ちパターン)の共有などを行い、営業マンのレベル・プロセスの均質化を図る
    • インサイドセールスの導入、トークスクリプトの作成による営業体制の分業化を確立する

    【まとめ】自社を診断し取り組むべきことを決めましょう

    いかがでしたか?自社の営業活動に課題を感じているという方は、是非今回の記事を参考に社内のデジタル活用度を見直してみてください。
    戦略実行の流れは以下のように「診断」「方針」「実施」「改善」の流れで実施してみてください。

    1. 診断:まずは自社のWebマーケティングやデジタルマーケティングについて、どのフェーズにいるのか現状を診断する
    2. 方針:フェーズごと取り組むべき課題と解決策を知る
    3. 実施:計画を立てて実行する
    4. 改善:結果を振り返り、取り組む内容を考え直す

    Web&デジタルマーケティング活用の支援をしています

    アイリーラボでは、中小企業のデジタルマーケティング導入&運用支援を行っています。診断から方針、改善提案、実行&運営支援まで一気通貫でサポートいたします。
    ご相談は無料です。デジタルマーケティング導入でお困りの方は是非当社にご相談ください。

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