自社製品を持たない製造業・BtoB企業の”商品(売り物)”とは

コンテンツ担当アイリーラボ編集部

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    おかげさまで全国各地のものづくり企業様のホームページ制作、運用コンサルティングをさせていただいております。

    企業のホームページ制作においてご相談いただく中で、
    「ウチの会社は製品がないから、ホームページに製品を載せれない」
    「ホームページに載せれるような製品というものがない」
    という声をよく聞きます。

    たしかに製造業といっても自社で製品を持っておらず、お客様から図面を頂いて部品加工をしたり、技術を活かしてお客様の製品試作開発補助をするなど、技術屋として商売をしている加工業の会社様です。
    当社の拠点である長野県諏訪地域(諏訪市・岡谷市・茅野市周辺)は、自社製品を持たない加工業の企業のが多いと思います。

    当社がWeb活用を支援させていただく企業も大半が自社製品を持たない加工屋さんです。それでもしっかりとWebからの引き合いを獲得するなどの成果を出しています。
    今回は、製品を持たない企業がホームページを使って自社のこと、あるいは自社の持っている技術を売っていくか?
    どうやって見込み客を集客し、引き合いを獲得するのか?そのために必要不可欠で重要な視点についてお伝えしたいと思います。

    よくある勘違い

    自社製品をもっていないからネットの活用はできない

    自社の売り物をわかっていない。「モノ」でないと売れないという考えは捨てていただいて、自社の経験やノウハウがどんな企業に役立つかをしっかりと考える必要があります。

    技術力さえあれば売れる(技術が売り物)

    たしかに技術力が高いことは重要なのですが、ネット上では見込み客が御社の技術力の高さに気付く可能性が低いです。
    ネット上では本当に課題を抱えて困っている場合「課題の内容」で検索をするので、自社ホームページで技術力を見せるだけではまだ足りません。

    課題を持った見込み客は「お困りごと」で検索する。「〇〇 コストダウン」や「〇〇 強度アップ」など、具体的に達成したいことなどで検索することが多い。
    その技術力によってどんな課題を解決するかの視点での説明コンテンツが必要になってきます。

    ずばり!ものづくり企業の商品は「課題解決」

    非常にシンプルで重要な視点として、BtoB企業である以上売り物は製品でも技術でもなく、顧客への「課題解決」。

    QCD(品質・コスト・納期)を中心にさまざまな課題を抱えていて、解決する手段を探している見込み客を集客し、自社の技術や過去の実績から「その課題を解決することができますよ」と言って、顧客を集客したり受注することができるのです。

    製品や技術も非常に重要です。とくに特許技術などは独自資源として他社との差別化要素であったりもします。
    しかし、それらは顧客が解決したい課題や問題を解決する手段でしかないということです。

    BtoB取引においてお客様が欲しいものは「利益」

    お客様が欲しいのは課題解決によって手に入るもの、BtoB取引であれば「利益」です。

    たとえば、こんな利益に貢献できるという視点。

    • VA提案によるコストダウン・・・見込み客にとって今以上に低コストで部品を製造できれば、自社の利益が増加する
    • 高精度での部品製造による歩留まり改善・品質向上・・・お客様の工程内で発生していたコストを削減する
    • 図面通りの部品を作れる・・・単純に、加工できる業者が見つからず困っている。見込み客はさらにその先の企業(BtoBtoB)の要望になんとか応え、関係性を向上して売上を増加させていきたいという課題

    それらを踏まえてホームページでやるべきこと

    ぜひ実践していただきたいこととしては、単なる技術紹介ではなく、その技術によって課題解決ができるということの説明とその裏付けるコンテンツを設置することです。
    例)課題解決事例コンテンツ、導入事例、費用対効果ビフォー・アフターなど。

    その技術を使うことによって、何がどのように変化したのか、具体的な数字を入れることでさらに伝わりやすくなります。
    自社の技術によって、「○○%のコストダウンを実現」や「▲▲日リードタイム短縮」など、手に入るメリットや結果をしっかりと明記することが重要です。

    例えば、岡谷熱処理工業様の熱処理技術「Gsyori®」(https://www.okanetu.co.jp/technology/gsyori/)について、
    一般的な技術解説はもちろん記載があるのですが、加えて「リードタイム短縮」「コストダウン」などを例示することで、お客様がどのような利益を手にすることができるかを示しています。

    コストダウン例

    こういった切り口をコンテンツとして記載するだけでも、熱処理におけるコスト課題や品質向上に取り組んでいる見込み顧客を集客し、アプローチすることが可能です。

    まとめ

    BtoBビジネスの売り物が「課題解決」であるという視点を持って、ホームページにコンテンツを仕込むことで「課題解決」を目的としている、本当に御社の技術を必要としている見込み客を集客できるようになります。
    また、本当に困っている見込み客だからこそ、確度の高い引き合いになる可能性が高まるのです。
    これらの視点とコンテンツ作成は、実際当社のお客様でも効果的に機能しております。ぜひ自社のホームページの技術情報を今一度見直してはいかがでしょうか?

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